特集

「松田忠雄 × 魚住誠一」


:ターニングポイントは?
:「東京ストリートニュース!」(学研)。そこのメインフォトグラファーやらせてもらってたんですが、その雑誌は素人の男の子や女の子をとにかくかっこよく、かわいく撮るっていう使命。それまでかわいい子をかわいく撮るのは当たり前だったんですが、素人なのでそれこそ”人間を撮る”っていうのに目覚めていったんですね。
:そこからグラビアには?
:その後「週刊宝島」(宝島社)でタレントとかもたくさん撮り出してコネクションを作っていきつつ、水着の作品撮りとかも平行して。当時ボクは自分からなにかをやらなきゃいけないって思っていて「composition(コンポジション)」っていうタイトルの自分の作品集B5版を一冊作ったんです。モデルやタレントの卵なんかをグラビア風に撮りおろしてそれを製本して業界中に郵送しましたよ、送り先もわからなかったので住所や編集長の名前なんかあれこれ調べて、1,200冊配りまくりました(笑)
:それはスゴい!作品を自分で作ったりするのも好きだったんですね。
:そうですね、あれこれ考えてました。もちろん金銭面もありますけどリスク背負わないと前に進めないことってあるじゃないですか。
 

■写真展の魅力

:最近では写真展なんかもやってますが?
:そういう昔やっていた自分の作品集や作品撮りなんかのことって仕事してると忘れちゃっていて、「ボクら紙媒体のために撮ってるんでしょ」ってところに落ち着いている自分がいて。でもある日カメラマン同士で集まった時にその当時の「写楽」をみんなに見せてたら写真のスゴさに釘付けになっちゃって、じゃあ自分たちで写真展やっちゃう?って(笑)
:それが「sharaku」の始まりですね。
:写真展なんて学生の時以来だから、いざやるとなるとあれこれ大変でしたけどね。ポートレート専科だってそれこそ魚住さん、やるにはものすごいエネルギーいるじゃないですか。
:まあ最初に舵を切る人が一番大変ですからね。写真展の魅力ってなんだと思いますか?
:お客さんと対面できてリアルに感じられるところですね。やっぱり雑誌大好きだしそれ以上に写真が大好きなんだなって思いましたけどそこでなにかを表現したい、伝えたいってことをどこかアウトプットしていかないと。仕事の写真は人の頭の中に描いたものを撮ってるわけだからそれがカメラマンの作品として人に伝わる写真かっていったらそうでもないでしょうけど、自分から発信していくことで感じられることを仕事側に少しずつフィードバックしていくことが重要なのかなって。
:あとちゃんと本物を見てもらってお客さんに感じてもらえるっていうのもありますよね。
:たしかに。もちろん雑誌なんかも嬉しいですけど写真展で直接本物を見せたいっていうのはありますね。

 

 

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